00年11月 diary "ROBODEX" Special

2000.11.23 森山和道(moriyama@moriyama.com)
公称では世界ではじめてのパーソナルロボットの展示会、"ROBODEX"の内覧会に行ってきた。記者会見もちゃんと出たのだが、真面目な記事は他の人が書いてくれるだろうから、僕は例によって「適当レポート」をお届けする。

なおROBODEXそのものは11/24〜26日にわたって一般公開される。入場料千円は高いが(なかなか出来のいいパンフ(執筆:鹿野司、米田裕 編集:講談社)を別売りにして、半額が妥当なところだろう)、ロボットが好きなんだけど実物を見たことがない、という人向けのイベントである。

00.11.29追記。実際に一般日に行った人によると、パンフレットは有料で、しかも1000円もしたそうだ。暴利だと思う。こういうパンフは薄利多売にするべきなのに。

「真面目な」レポートいろいろ:
▼biztech。ROBODEX開幕、水圧式大型ロボットも初公開
▼毎日インタラクティブ。ロボデックス大盛況 ASIMOなど登場
▼PCウォッチ。ロボット博覧会「ROBODEX2000」、パシフィコ横浜で開幕 〜ソニー、ホンダなどの新型ロボットが一般公開〜
▼zdnet。2足歩行ロボット? やっぱりザクでしょ
▼同上。動画で見るROBODEX2000


まずテムザック。既にいろいろなところに登場、お馴染みの、遠隔操作が可能なロボット。腕は胴体に仕込まれたモーターからのワイヤー駆動。大きさは120センチ。意外とこがら。左から2番目が操縦装置。足はキャタピラである。
そしてソニーのSDR-3X。SDRとはSONY Dream Robotの略称。いろいろ見ると、意外とホンダのロボットに似ていない。

3枚目はパフォーマンスの様子。

で、こちらも見ていて分かったのだが、このロボットにはちゃんと腰があり、なおかつお尻にあたる部分があるので(腰といっても二重関節みたいな感じだけど)、まるでニホンザルのように座ったり、立位体前屈や体を反らしたりもできるんだけど、胴体を旋回する機能はまだないみたい。なお、手(腕じゃないよ)はただのおまけである。
大きさ50センチと言われても分からないだろうけど、だいたいこのくらいです。

個人的には踊りのパフォーマンスよりも、どんなふうに歩くのか見たかったんだけど。残念。


そしてホンダのASIMO。身長120センチ。テムザックと同じ身長だな。このくらいの身長に(人間の心理に及ぼす)なにかがあるのだろうか? ちなみにアトムは140センチくらいの設定。

もうみんなの大注目である。歩行周期を自在に変えたりとか(ゆっくり歩いたり速く歩いたり、歩幅を変えたりする)、8の字とかボックスとか、後ろ歩きとかターンとか、一通りのパフォーマンスを見せた。


静展示されていたASIMO。見ると分かるのだが、関節と関節がぴったりで、まったくムダがない。中身がまったく見えないような設計になっている。埃や水を防ぐにも、もちろんこのほうがいいんだろうけど、どんどん完成品に近づいていくなあ、ほんと。

ワイヤーで引っ張られているらしいハンドもきれいなデザイン。僕が見たときは、小指から順番に指を握っていって、握り拳をつくっていた。握力どんくらいなんだろ。

顔にも、メカメカしい部分はやっぱり何一つ見えない。


ロボデックスには大学などのロボットも参加している。これは東京理科大小林研の顔ロボット。気色よくいいかんじ。

大学のブースは概して暇そうだった。まだ搬入されてないところも多かったし。


北野共生プロジェクトのPINO。内覧会では静展示のみで、ほとんど省みられることなくひっそりと立っていた。

そのほか、ATRのロボビー、阪大浅田研、早稲田菅野研、同・高西研、東工大広瀬・米田研、また企業からは、タカラのアクアロイドそのほかやバンダイのワンダーボーグ、NECのR100SOKの警備ロボットなどが参加している。

そして、最後の最後に度肝を抜かれたのが初公開されたテムザック5だった。なんで外で公開なんだ?と思いつつ会場の外に出ると、なんと巨大ロボット(と言ってしまおう、敢えて)。

全高2.5m、全幅1.8m、一ヒロ4.9m、体重600kg。水圧で駆動する。足はキャタピラ。もちろんガソリンで動く。最高時速は約6キロ。前に立っているテムザック4と見比べてもらいたい。

実作業はまだできないとのことだが、どこから見ても「レイバー」である(笑)。いやー、すごい。ある意味、ASIMOよりもインパクトがあった。結局僕らのイメージのなかのロボットとは自由に操縦できる巨大ロボットなのかもしれない。


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