NetScience Interview Mail
1998/10/08 Vol.024
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◆This Week Person:

◆This Week Person:
【田口善弘(たぐち・よしひろ)@中央大学 理学部 物理学科 助教授】
 研究:粉粒体動力学、非線形物理
 著書:「砂時計の七不思議」中公新書
    ほか

ホームページ:http://www.granular.com/tag/index-j.html

○田口善弘さんへのインタビュー、最終回です。今回は複雑系的な考え方や、科学という営みに対する考え方を伺います。6回連続。(編集部)



前号から続く (第6回/全6回)

[13: 関係性の学問、複雑系]

■個々の部品を組み上げて、それを再現しても分かったことにはならないんですよ。個々の部品は分かりました、ちゃんと組み立てたら動きます、といっても、それでは理解したことにはならないでしょう。部品が分かっても結果がなんだか全然分かりません、と、そんなことでは。

○でも、「その関係性そのものも、部品に由来しているんじゃないか」と言われたら?

■え? じゃあこの粉粒体のモデルのどこに部品があります? どこにも部品なんかないですよ。ただの丸い玉ですよ。この丸い玉から関係性を取り除いて、どうやって粉粒体を理解するわけ? これは関係でしかない。それでもあんなに複雑なんですよ。

○単に部品に由来しているものだけに注目して物事を見ちゃうとダメだよ、ということですか。

■うん、例えば金子邦彦さんはもっと進んでいて、部品なんかどうでもいい、関係性しかないという立場なんですよ。関係性がまず先にあって、関係性を満たすように部品が作られると。例えて言えば、人間っていう種が現れたから世界がこうなったんじゃなくて、世界がこうだったから人間がこういう風になった、っていう見方ですよ。

○複雑であろうがなんだろうが、物事はとにかく順番に起こるんだと。Aが起こってBが起こって次にCが起こるんだから、複雑だろうとなんだろうと関係ないという見方もありますね。そういう立場に対しては?

■そういうものの見方だと、A, B, Cがあった時に初めて起こる事象Dっていうのは永遠に理解できないでしょうね。

○フム…。集団と個々の要素が、どういう風に関わっているのか、いろいろな学問がやりだしているのかな、という気はするんですけどね。…難しいですね。

■具体例があんまりないからね。だから余計に分からないんですよね。

[14: 数学と物理]

○しかし、先生は興味の幅が広いですね。

■え? そんなことはないよ。どこかで収まりきるのが嫌だから拡散しちゃうんだよね(笑)。ある一つのところで頑張っていると、その中でだんだん実績が降り積もって、安穏としていくようになっちゃうじゃない。そういうのを拒否しているから(笑)。

○でも、ずっと非線形物理をやってきたっていう経歴で、いきなり生物の方へ行こうという人はあんまりいないんじゃないですか?

■だってもう、やることないから仕方ない(笑)。

○え?
 確かにときどき、生物の人は「物理の連中はやることがなくなってヒマになっているから、こっちへ手を出して来るんだ」といったことを仰いますが…。

■いや、実際にそうなんじゃないですか。それに生物は、数理的な面では凄く遅れてますからね。そういう人が入って、マジメにやれば良いんじゃないでしょうか。いい加減な気持ちでやられると困っちゃうだろうけど。

○金子邦彦さんや北野宏明さんなんかが発生の方に手を出したりして、色々やってますよね。ところが、そういうことは既存の研究者にはあんまり知られてなかったりするじゃないですか。交流もそれほど盛んではない。どうしてだと思いますか。

■金子さんのモデルを勉強したって何にも役に立つわけじゃないからじゃないですか(笑)。少なくとも、普段自分たちがやっていることには役に立たないでしょう。あれを見た人のほとんどは、まず「遺伝子はどこにあるんですか」とか聞くわけでしょう? そこでもう断絶しちゃってるわけですよ。彼は遺伝子なんかどうでも良くて、関係性の方が大事だと言っているわけだから。

○ええ。

■でも、彼ら(複雑系の研究者)はよく、自分たちは数学者みたいに現実から離れて法則性だけを追求するんだとか言いますが、それはウソだよね。だって「複雑系」という名前からして「複雑なもの」っていう定義がどこかにあるわけですよね。その定義は結局、彼らが40年間生きてきた人生の中で見たものから抽出したものでしかないわけですよ。
 数学っていうのはそうじゃないでしょ。何もなくったってありうる。例えば、−1のルートなんて作っちゃっていいわけだから。虚数なんてものは、計算しているうちにないと困るようになって導入したものでしかないわけですから。虚数を導入したらより整合性のある系を作れると。そういう形ででてきたわけで、全然現実なんか反映してなくたって構わないわけです。
 複雑系の研究者は、我々はそれと同じだというけど、それはウソですよ。「複雑さ」の定義が、−1のルートと同じように定義できれば別だけど、できないわけだから。

○数学の世界というのは不思議ですよね。プラトン的実在とかを考えた方がまだ分かりやすいかもしれないと思うことがあります。なんでそんなものを使って現実が理解できるのか、それもまた不思議なんですが…。

■数学は、物理の先に行っちゃってるんですよ。19世紀くらいまでの数学者っていうのは、まだ物理のことを気にしてたんです。自分がやっているこの数式の微分はどういう意味があるのかとか、こういうものを導入するのにどういう意味があるのかとかを考えていたわけですよ。

○現実に対応させていたわけですね。

■ところが20世紀になって、ヒルベルトが「数学の公理化」ということを言いだして、そんなことを考える必要はないと。彼は、数学っていうのは完全な体系で、人間の知覚とは独立に存在するものだということを示すために公理化ということを目指したんだけど、枠組みだけを使えば、単なるルールとして使えるわけですね。そういうものになっているんです。

○なるほど。

[15: 乱流]

○順序が逆になりましたが、ちょっと昔の話を伺いたいと思います。
 先生は昔から粉粒体を?

■いや、1990年の頃からです。

○90年というと、日本にお帰りになった頃からですね。その前は?

■その前は、破壊とか流体とかやっていたんですね。助手になってすぐの頃からですけど。大学院生のころはフラクタルとかやってましたから。
 助手になったころやっていたのは、乱流の時空構造とかをやっていたんですけどね。あまりに難しくて、最近はみんな手を引いちゃっているけど。乱流っていうのは人間が目で見ると、ランダムじゃなくって何か構造があるように見えるわけですよね。ところが、その構造っていうのはなんなのか分からないんですよ。それを理解したいと思ったんですけどね。

○分からないというのは?

■例えば乱流の速度場でもいいし、アルミの粉を中に入れた場合のパターンでも良いんですが、人間は、「ああ、これは乱流状態だな」っていうのは見れば分かるんですよ、科学者じゃなくても。
 じゃあ、そこから何を引き去っていくと乱流じゃなくなるのか。
 ランダムだけど、速度場をバーっとばらばらにすれば見えるのかというと、それも違う。じゃあ一体なんなのか。流体は繋がっているから、向き合っているところの速度ベクトルがあんまりずれていちゃいけないわけです。ちょっとしかずれてちゃいけない。そういう形で書いても分からない。何が乱流の本質であるかを理解しないと、分からないわけですよね。
 で、そういうものをやろうと一生懸命みんなやったわけですよ。一時期は、結構はやったんだけど、やっぱり難しくてね。

○一時停止になったんですか。

■カオスとか多体問題とかが流行ったから、そういうノウハウをバンバン投入すれば、何百年もの間課題になっている乱流の問題も、少しは進歩するかなと思ったわけですが、結局ダメだった。

○取りあえずおあずけですか。

■うん、やっている人はまだいるけれど、微々たる進歩ですよね。もう、物理屋さんが大勢、ガンガンできることはなんでもやっちゃったから…。乱流研究での一番の進歩は、厳密ではないけれどもナヴィエ・ストークス方程式を使えば乱流も記述できることが分かりました、ということなんですよ。それが一番の成果。

[16: 粉粒体研究の今昔]

○その後ドイツに行かれたわけですか。

■そうそう。向こうに一年間いたときに粉体の論文を読んで、日本に帰ったらこれやろうと思ったわけです。

○どうしてドイツへ?

■いや、それは大した理由はなくて、とにかく若いウチに外国へ行っておこうと思って。別にどこでも良かったんだけど、カネを向こうが払ってくれるのは西ドイツのユーリッヒ核研究所しかなかったんですね。向こうに行っても別に向こうの先生と一緒に研究していたわけじゃなくて、ボーっと一年いただけ(笑)。

○そんなことはないでしょう?

■まあ何かはやってたけど、あんまりモノにならなかったね。言い訳だけど充電期間だったんですよ(笑)。

○で、その後で粉体ですか。そうするとかなり素早いですね。「砂時計の七不思議」が出たのが95年でしょ? 90年でお帰りになって、5年間でああいう本が書けてしまうというのは。

■それはたまたま運が良かったんですよ。数値計算が粉粒体に投入される時期と、たまたま重なったんですね。そのときは、粉粒体の数値計算のノウハウを持っている人っていうのは凄く少なかったから。始めた頃は、数値計算を投入することが意味があるかどうかも分からなかったんですよ。
 いまは何が出たって驚かないけど、始めた頃は丸い粒を集めて回すとシマが出るとか、そんなこと誰も信じてなかったから。だいたい数値計算どころか、みんな実験も信じてなかった。「この実験本当かな、何かおかしいんじゃないか」と思ってたんですよ。

○「何かおかしいんじゃないか」とは?

■例えばシマが出るのでも、単にゆらいでるのが出ているだけなんじゃないかとかね。
 粉粒体の実験現場に行くと、値がすごく汚いんですよ。だから物理屋さんはみんなとてもできないとか思っちゃうわけ。

○どういうことですか?

■工学だと、極端な話、春と秋とで実験の結果が違います、なんてものでも許されちゃうんですよ。なんだか分からないけれど春だとこうなります、秋だとこうなりますという実験でも許されちゃう。春と秋で違うのは、やっぱりパラメーターや初期条件のちょっとした違いが効いちゃっているからなんだけど、そこを突き詰めなくても許されるわけですよ。

○粉でやっていた頃は、実験の人はすごかったそうですね。粉まみれで実験をやっていたとか。

■最近は粒子が大きくなったから、だいぶよくなったけどね。数十ミクロンとか100ミクロンくらいだから。もっとも、空中は飛び散らないけど目に入ったら大変ですね。

[17: 理学部がなくなる日]

○田口さんはいろいろと科学の啓蒙活動をなさってますよね。本を書くこともそうだけど、科学メーリングリストの運営や、物理学会の「大学の物理教育」の編集委員とか…。

■啓蒙になっているかどうか分からないけどね。科学MLなんか、どうして400人も参加者がいるのか今ひとつよく分からないね(笑)。

○ああいうのはどういう理由、動機でなさってらっしゃるんですか?

■極めて実利的な話ですよ。僕は悲観的だから、例えば日本から「科学」がなくなっちゃうことは、可能性としてはありうる。そうすると当然理学部なんかなくなっちゃうでしょう。理学をする人は0になるという可能性は無視できないと思っているから、そういうことを防ぐために少しでも頑張る、ということですよ。

○どうしてそう思うように?

■だって、物理学科の学生見てたって、科学なんか好きでもなんでもない学生がいっぱいいるわけですよ。

○でも物理学科なんだから、数学が好きで理科が好きっていう子は比較的多いんじゃないですか?

■そういうのはないですよ、最近は。ぜんぜん。違うみたいですね。僕もその辺は掴みきれないんだけどね。本人達もどういう動機で入ったのか分からないし、「なんとなく来ちゃった」っていう子が多いんですよ。
 とにかく「消去法世代」だからね。物理に行きたかったんじゃなくて、他のモノが嫌だったからここに来た、っていう感じなんだよ。例えば英語が出来なかったから理系に来ましたとか、何々ができないから、っていって消していったら物理になりましたとかね…。

○そういう人が多いんですか?

■うん…。好きだから物理っていうより、生物とか地学とかは嫌いだから物理を選択したとかね。

○先ほど、大学院が大学レベルになってきているという話がありましたが、じゃあ、大学院生くらいになるとどうなんですか。そこら辺になるとさすがに物理が好きな学生が多いんですか?

■…。いや、でも学部卒だと就職は滅茶苦茶だしね。そういう理由で大学院くらい出ておかないと、っていう意識のは多いんじゃないかな。いまは就職悪いしね。

○だからマスターへ行く?

■あるいは勉強したりなかったからマスターへ行くとかね。

○それならば良いじゃないですか。

■いや、いっぱい勉強したいなら良いけどね、2年生まで遊んでいて、その後勉強していて物理が良く分かっていないからとか、そういう理由なんですよ。まだ出ていきたくないと。「そんならお前、留年すりゃ良いだろ」と言いたくなっちゃいますよね。「誰も止めないからゆっくり勉強してくれ」と(笑)。

○うーん。

■例えばね。そこら辺の大学院生に「小惑星帯ってなんですか」って聞いても誰も知らないしね。で、僕が「いまどきの学生はしょうがなくて、4年生や院生に聞いても『小惑星帯』って誰も知らないんだよ」って教員にいうと、「小惑星帯って何ですか?」って教官までいうわけよ。そういう「消去法」世代が、僕らと同じ様な職業・年齢のところまで上がってきちゃっているわけ。

○「消去法世代」ですか。好奇心欠如世代、といっても良いんでしょうか?

■やっぱり消去法世代だと思いますね。生物が嫌いだから機械工学に行ったりしていたり、地学が嫌いだから電子に行ったりしているわけだから。「やりたいことをやる」というわけでもなくって、「やりたくないことはやらない」という世代なわけ。
 こんな話もあった。他学科の学生が、僕の所に来て力学聞くわけ。一年生の力学をね。で、僕が「なんで俺に聞くんだ、お前のところの先生に聞けばいいじゃん」と言ったら、「先生も分からないんで、物理の先生に聞けと言われました」っていうわけよ。
 大学の1年の力学ですよ。教科書に書いてあるようなことですよ。それが分からない。
 きっとその学科の先生達は、自分達は力学なんかあんまりいらないと思っていたんだろうけど、いざ研究しようと思ったら関係あることが出て来ちゃって、力学が必要なことに気づいたんだけど自分は教えられない、と。そういうことだったんでしょうね。

○なんか凄い話ですね。そうなると、昔いっていた「タコツボ」化とはちょっと違いますね。

■うん、好きで入っているタコツボじゃないんだよ。他のものをやりたくないからどんどん切り捨ててミニマムだけ残したらタコツボになっちゃった、という状態なんですよ。

○そうか…。すると偉い先生達が言っている「タコツボ」だとか「文理が分かれている」だとかとは、また違うレベルの話ですね。

■とにかく、こういう状況だから、科学に携わっている人は何かしないといけないと思うんですよ。大学の教員が一人一個づつメーリングリスト立ち上げて、科学に関する話をするとかしても良いと思う。みんなが頑張らないとね。

○でもそんなことやってるヒマがあったら、っていう人も大勢いるでしょう。

■でも多分、だんだん変わっていくんじゃないかな。あっちこっちの大学・学科でも、教育をどうするかという議論をするようになったし。研究のために教育を犠牲にしましょうという話は通らなくなりつつある。徐々にね。

○変わらないといけないとみんなが思うようになるんですかね…。

■僕はそう思いますけどね。
 いまはみんな「論文書かないと職がない」なんて言ってますけど、そのうち職そのものがなくなるんですよ。職がないっていうのは、ある人はあって、ない人はないわけですよ。啓蒙とかしないと、本当になくなっちゃうと。ある人もなくなるんじゃないかと思うんですよ。たとえば、理学部がなくなっちゃうとかね。
 徐々に、そういうのは分かっていくでしょうね。いまはみんな、物理学科なんてなくならないと思っているけど、そんなの甘いと思う。

○解体されて別のものになるとか?

■いやいや、丸ごとなくなっちゃうと。科学がなくなっちゃうんですよ。科学がなくなったって、誰も困らないわけだから。そういうと理学部の人には変に聞こえるかもしれないけど、例えば、文学部がなくなったって良いわけじゃない、例えばね。
 非常に極端な話だけどね、自分の税金に使途を書き込んでいい、ということにしたら、理学部と文学部は、まずなくなっちゃいますよ。工学部の人はそういう意識ですしね。

○そうかもしれないですね。工学部の人は自分でお金を取ってくる、という意識ですしね。ベンチャーのような。理学部もそうなっていくんでしょうか。

■理学部がそんなことできるわけないじゃん。

○でも企業から基礎研究費とかもらえるかもしれないじゃないですか。

■そうなったら、それこそ、もう「理学」部じゃないですよ。

○ああ、そうか。そうですね。

■だから、なんとかしないといけないんですよ。
 物理学会なんかは遅れているんですよ。化学会なんかは斜陽が長いから、意識も違うでしょ。学会が啓蒙書なんかバンバン出してるじゃないですか。大型書店に行くと、聞いたことも見たこともないような、でも題名だけ見てると面白そうな本がバーッと並んでますよね。もっとも中身は啓蒙書でも専門書でもないような本が多いけどね(笑)。作り方が問題なんだよね、ああいうのも。なんとか学会で啓蒙書のシリーズを30冊出しましょう、じゃあ誰に書かせましょうかというと、若い人が、偉い人から「お前、書け」って言われてしぶしぶ書く、そんなものが面白いわけがないんですよ。

○確かに、単純なレビューでも無茶苦茶おもしろく書ける人と書けない人がいますね。

■もっと編集者とかライターとか入れた方が良いんだよ。アメリカでは「Physics Today」なんかプロのサイエンス・ライターがリライトしてるんだから。学会がそんなことしているわけね。

○日本もそうなるんでしょうか。いまの状況だと到底そうなるようには思えませんが。

■だから僕は、そうならないで科学がなくなっちゃう可能性の方が高いと思うわけね。科学がなくなっちゃったって困る人いないわけだし。

○またそういうこと仰ると、先生が確信犯だと分かっている人には分かってもらえるでしょうけど、また色々言われますよ(笑)。

■でもそういう人もそのうち分かるようになりますよ。いま素粒子の研究室が物理の領域に多いのは、素粒子やっている人達がブルーバックスとかでバンバン啓蒙書を書いているからでしょう。他のジャンルの人も、もっとそういうことしないとね。

○先生の本は賞も取ったわけですが、これ読んで入ってくる人いますか?

■いまの高校生はこんな本読めないよ。だって、大学生でも読めないんだから。
 「先生は何の研究をやっているんですか」って聞いてくる学生がたまにいるから、こういう本を出していて、生協にも置いてあるよ、というんですよ。すると何人かは買いにいくわけ。ところが「2ページ目で挫折しました」とか言ってくるんですよ。

○ええ(笑)? それはないでしょう、いくらなんでも。

■いや、そこまで落ちているんですよ、今は。他の先生達も嘆いてますよ。いまの学生は、200ページあると「厚い本だ」と思っちゃうんです。ちょっと考えると疲れちゃって、ダメなんですよ。

○うーん。深刻ですね。
 本日はどうも有り難うございました。

【1998/07/24 中央大学理工学部キャンパスにて】

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*次号からは人類生態学の中澤港さんへのインタビューをお送りします。


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■URL:
◇宇宙開発事業団、9/3に起きた岩手山の地殻変動を人工衛星で検出
 
http://yyy.tksc.nasda.go.jp/Home/Press/Press-j/199809/sar_980928_j.html

◇製薬市場の展望
 http://www.yano.co.jp/press/980708/981002.htm

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編集人:森山和道【フリーライター】
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