99年6月 diary


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  • 99.06.30 曇りのち晴れ
  • ▼原稿書いていると朝。なぜ「スター・ウォーズ」にはナカグロ(・)があるのに、「スタートレック」にはないのだろう。
    ▼ビルの地下にあった店で溺死した人がいたり土砂崩れで生き埋めになったりと西日本は雨で大変なことになっている。東京は晴れた。
    地下で溺死した人は、ドアが外開きで水圧で開かなかったんじゃないかと近所の人が言っていた。全部入ってしまえば開くはずなんだけど、実際問題としてそんなに落ち着いていられないんだろうな。なにせ町中なのだ、船の中ではないのだから。しかし助けを求める叫び声が電話で聞こえたと言うから恐ろしい。
    ▼リブロでいろいろ買い出し。書店に行くと僕はなんだかほっとするのだが、一方で「ああ、これも読まなきゃあれも読まなきゃ」と思ってうんざりするのもまた確か。最近読まなくちゃいけない本や資料が多すぎる。俺がさぼりすぎているのかもしれないけど(笑)。
    ▼もちろん『スターログ』も買った。ピッと開くと、ほにゃららされたほにゃららの絵があった。見た瞬間『
    マトリックス』の大ネタが分かってしまった。ああ、なんてことするんだ『スターログ』。公開前にはどうせ伝わってきた情報かもしれないけどさ、できれば知らずに見たかったなあ。でも見たいぜ、やっぱり。
    ▼そういやリブロではスター・ウォーズのフィギュアも売られていました。いつの間に。ヨーダを買おうか、と思ってしまった僕。
    "Fear is the path to the Dark Side.
    Fear leads to anger, anger leads to hate.
    Hate leads to suffering."
    ▼いろいろと買うついでに、ようやく『G2O』も買った。ガンダム的スペースコロニーの大ウソは、中が空っぽだということである。実際にもしコロニーを作ることがあったら、中までぎっしり詰まった構造になるはずだ。
    ▼『ここがヘンだよ日本人』は絶好調。見ながらちょっと思ったのは、人間が考えられるスパンってどのくらいなんだろう、ってこと。せいぜい5年くらいかなあ。ありとあらゆる問題でも、その程度のような気がする。明治神宮の森を作った人は偉かったなあ、つくづく思う。
    ▼GLAYをプリントしたジャンボが飛ぶそうだ。すげー。俺はGLAYのファンでもなんでもないが、凄すぎる。しかし現在の印刷技術って本当に凄いなあ。何にでも印刷できちゃうんだから。まさにテクノマエストロというかメタルカラーというか、なんでもいいけど日本の技術恐るべしだ。
    ▼[明日の天気メール]というtenki.or.jpが出しているメールニュースがあるのだが、これ、クリックインカムの広告が入っているんだよな。いったい誰がお金を受け取っていて、どういう会計収支になっているんだろう? どうせ月に数百円くらいだろうし別に目くじら立てるつもりもないんだけど不思議だなあ。
    ▼健康な人の子宮を摘出していた産婦人科医に「常軌を逸した集団的異常行為」という判決。遅いよなあ。事件後19年だよ。なんでこんなに判決が出るのに時間がかかったんだろう。行政の責任がない、というのもおかしいよ。しかしなあ。人間は命令されれば(別に自分の命なんかかかってなくても)なんでもやっちゃうんだなあ、やっぱ。
    ▼hotwiredからサイバーテロ対策が遅れる日本。で。どうしろというわけ?って気がするけど。自分の身は自分で守れ、ということだろうか?
    ▼かっちょいいぜX-34。NASA's rocket-plane takes first test rideこっちも
    SFオンラインを今頃読む。『エデン』評に、そうなんだよカチュアが死んだときに俺はどうしようかと思ったよ全くだ、などと思う。プレゼントにも応募しようかと思ったがやめた。
    逆リンク。その研究室の研究プロジェクト
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:1,897。「生意気」は顰蹙では? ってことですが、僕は本当に生意気だと思っているんですよ。もうちょっと思うところもあって書いた、っていうのもありますがそれは秘密です。SFマガジンについては仰るとおりです、はい。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:16,203。Vol.059 配信。


  • 99.06.29 曇りときどき雨
  • 大森さんの日記を読んで、実際のクラークはあんまりいいひとじゃない、という噂(ていうか様々な人からの伝聞)はやっぱ本当なのかな、などと思う。でも会ってみたいよなー、やっぱ(笑)。なんだ結局うらやましいだけかよ>俺。
    ▼一部では既に話題になっていましたがDNAに機密を隠す新技術。hotwiredから。
    ▼TESクラブというところから封書が送られてきた。大修館書店の書籍販売を行っているところらしいが「会員制度を実施する」とのこと。会員といっても入会金や年会費はない。料金前払いで本の購入を申し込んだら自動的に会員登録され(しないという選択も可能だが)、しかも全て一割引! 送料は出版社負担。さらに折々には特別割引セールなども行うとのこと。
    うーん、こういう動きも着々と始まっているんだなあ。ここは科学書としては言語学関連や、<ドルフィンブックス>というシリーズを出している。早速カタログをめくってしまった。しまった、片づけたばっかりの『顔を読む』なんかもここで買えば安かったのに、などなど。。。
    スーパーカミオカンデの話はこれ「最初の長基線ニュートリノ事象の観測」KEKからニュートリノを出して、それを250キロくらい離れたスーパーカミオカンデで観測した、というもの。
    ▼以下メールモード。僕は一番目のネタは、たぶんそうなんだろうと思っていたんです。思っていたのとはちょっと違ったけど。江戸川乱歩が使いそうな手だよな、なんて思いながら読んでたんで。乱歩は新本格だったのか、なあんて(笑)。まあなるほどね、ファンの人が贅沢だ、と思う気持ちは理解できます。
    宮内庁ホームページ、7/1から。ついに宮内庁もウェブができるとは。
    ISS搭乗宇宙飛行士基礎訓練レポート6月号。・・・遊んでいるようにしかみえん。この時期はヒマなんだったら少しくらい取材受け付けてもいいのになあ>NASDA様。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:1,850。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:16,153。この増加ペースの差は凄まじいものがあるなあ。富める者はますます富む。


  • 99.06.28 くもり
  • ▼涼しい。
    ▼そういや今週はあと2冊課題図書があったんだということをようやく思い出し、『スター・ウォーズ完全基礎講座』と『スタートレック脳科学大全』を虚心坦懐に読むことにする。『スタートレック脳科学大全』はジャケがグッド。『スター・ウォーズ完全基礎講座』はむちゃくちゃ面白いが、こういう面白さってどう伝えればいいんだろ。いつも悩むところであるが、悩むという時点で既に間違っているような気がする。
    ▼とか言いつつ、実はガーっと寝てしまったのであった。昼寝なんてもんじゃない、とにかく無茶苦茶寝てしまった。こうしてやっぱり夜型になってしまう僕の生活。
    ▼しかま(色摩)マネージャーが『超K1宣言』に登場。髪はふさふさでした。
    ▼hotwiredから二つ。バズ・オルドリン曰く、
    週末は月で過ごそう 。もう一つ、再び現れたミールの救済策。今度は本物なのか? 宇宙ステーションで映画の撮影?
    ▼僕は野村沙知代と東京で逃げ回るサルの話を見るたびに「日本は平和で良い国だなあ」と実感していたのだが、世の中はそうでもないらしい。野村沙知代さん出演でスポンサー降板=7月4日放送「おしゃれカンケイ」(時事通信)。面白い世の中だなあ。あ、やっぱり平和なんだな。
    ▼こないだまたホンダP3が公開の場で歩くそうだ、と書いたが、残念ながら歩く予定はダメになったみたい。なあんだ、残念。止まっているのを見ても面白くないです。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:1,810。Vol.02配信。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:16,087。


  • 99.06.27 雨
  • ▼特に何事もなし。今日の課題処理は『時代劇さんぽ 東京編』(勁文社)。この本は東映のHPにあるこれが本になったもの。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:1,746。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:16,029。


  • 99.06.26 曇りときどき雨
  • ▼スター・ウォーズ先先行オールナイト。やっぱりかなり盛り上がったのだろうが、本国では人種差別だ!という批判が上がっているとか。スター・ウォーズの災難は続きそうだ。
    ▼課題処理で森博嗣『そして二人だけになった』新潮社を読了。うーん。傑作と言えるほどの作なんでしょうか、これは? 確かにアレは予想外でしたが…。あと『哲学教授をやめて探偵になった男』も読了。
    ▼『テクノ探偵団』には初期の直径24インチのハードディスクが登場。24センチじゃないよ、24インチ。唯一ここだけが面白かった。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:1,694。くくっと上がってちょろっと下がってしまった。この段階での減少は謎。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,962。なんだこっちもへってるじゃん。するとまた<まぐまぐ>かなあ。


  • 99.06.25 雨
  • ▼ひたすらに、というほどでもないけど読書。
    ▼これは本当だろうか。hotwiredから。
    ロボット腕を思考で操作。いやーすげー。
    ▼米粒よりちょっと大きいくらいで重さ0.5gのマイクロロボットが制作された。秒速2ミリで動く。配管検査に使える、と作り手は言っていたが、それは本気なんでしょうか。取りあえず作ることが目的だったんじゃないの。いっぽう、ATRのダンスをするロボットというのもまた発表。30の関節を持つ。名前はDB(Dynamic Brain)。マンボを踊るあれじゃないよ。
    ▼村下孝蔵さんって死んじゃったの!? がーん。別に大好きだったわけじゃないけど何かショックだなあ。
    ▼新しい教科書の一つに、「オカルトに騙されるな」という記述があるそうで、各メディアでも注目されている。僕は、これが「国語」の教科書に掲載されていることに注目したい。「理科」ではないのだ「国語」なのだ。どう思いますか、理科の先生たちよ。
    ▼もう一つ。第一生命によると、子供がなりたい職業・第一位は「大工さん」なんだそうな。第2位はスポーツ選手、ではなく、「博士・学者」。スポーツ選手は第四位。なんかよく分からないが、異変らしい。
    ▼寝ていたときにかかってきた電話で依頼された仕事内容って、ほとんど覚えてないことが多い。そのあとすぐまた寝てしまうからだ。取りあえず何か頼まれた、ってことだけは覚えていることが多いから、大失敗は今のところないけど。あれ? そういえば眠りによる記憶の阻害というか妨害のメカニズムっていったいどうなってるんだろう? やっぱ覚醒しているということが記憶には非常に重要だということだよなあ。この辺のメカニズムってどのくらい分かっているのだろうか?
    ▼『エンバーミング』って映画化されてたんだなあ。高島礼子主演ってのがなんだか笑えます。
    ▼こないだ見た黄色く長細い奴はなんだろう、と思っていたんですよ。KGB友の会(コウガイビル友の会)。なんで無脊椎動物が好きな人のウェブサイトには面白いのが多いんでしょうか。個性的、というか。やっぱ思い入れの度合いが違うのかも。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:1,669。ホンダP3が一般公開の場で歩くそうです。7月2日13:00〜17:30の第2回IMDAフォーラムというところ。高いけどね。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,931。


  • 99.06.24 曇りときどき小雨
  • ▼『ガメラ1999』をいまごろ見る。見てると作り手の思い入れの出し方っていうのかなあ、なんかそこらへんがやっぱり日本的、体育会的だなあ、と思う。樋口VS金子の対決は僕的にはどうでも良い感じ。とにかく作り手のその辺やら苦労やらっていうのは、1800円払って見に行く側には本当にどうでもいいことなんだよな、となんだかシラケ気分が湧いてきた。
    ▼はっ、でもこれはふだん俺が科学の現場の生の声を、と言っていることと逆ではないか。いかんな。それにけっこう見入ってしまったのも確かだし。うーん。
    しかしやっぱりイリスは格好悪い。幼生イリスのデザインって、いま見るとまんまアレだなあ。でもこういうビデオ見てると、編集したくなる。編集機がちょっぴり恋しいかも。
    ▼なるほど、内部にいると逆に分からないもんですか。そうかもしれませんね。NHKに風紀委員が出来るそうだけど、そのことも内部の人は知らなかったもんなあ。一緒にするなって言われそう。あ、BRIじゃなくてBSIだったんですね。思いこみというのは怖い。関係ないけど来週はたぶん理研に行きます。
    ▼青紫のカーネーション、市販へ。数年前に薄い紫のムーンダストというのが出たが、あれがさらに色濃く改良されて登場したもの。
    ▼CNETから。
    iモードの産みの親、おおいに語る
    ▼astorartsから。チェック! 天文研究季節の一般公開
    ▼例によって逆リンクを一発。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:1,614。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,890。


  • 99.06.23
  • ▼今度は理研BSIでアジ化ナトリウム混入事件。取り調べレポートとかどっかに上がらないかな、なんて言ってたら怒られるか。でも事態の深刻さなんか、当事者しか分からないもんなあ。
    ▼『ワンダフル』で温度変化で色が変わるマニキュア、というのをやっていた。これは凄い。ピンクからブルーへと鮮やかに、しかもパッと変わるのである。おれはマニキュアつけた爪ってあまり好きじゃないが、これはおもしれー。いったいどういう仕組みなんだ?
    ▼『蛋白質 核酸 酵素』編集部でバイト募集、という話を以前この日記でも流したが、無事決まったそうである。微力ながらお役に立てたかと思うと嬉しい。
    ▼hotwiredから.『
    デジタル・リビングルーム』会議だって。
    パンダのクローンの話は、前から言われていたような気が。何かこっそり、新しいことでもあったのかなあ。japanese white rabitってニホンシロウサギだよなあ。なぜウサギなの?
    ▼やっぱりポピュラー・サイエンス・ノードのランキングが気になり、ここでチェックを試みる。ところが1500部にも達しないメルマガでは、そもそもランキングされないのね。しかも800位内にすら入らない。悲しい&愕然とした。この一年のメルマガ業界の成長の凄さを実感。
    そっか、読者数が増えない理由もたぶんそれだな。メルマガそのものの数が無茶苦茶増えちゃったので、新規がなかなか数を伸ばしにくくなっているのだ、きっと。そうだ、きっとそうに違いない。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:1,501。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,847。Vol.058配信。


  • 99.06.22 くもりのちときどき雨
  • ▼爆睡する。ひたすらに寝てしまった。完全に夜型の生活だ。
    ▼作家柳美里、敗訴。私小説にとっては重大な判決だと発表。でもプライバシーの侵害かそうじゃないかといったら極めてあたりまえの回答だと思う。まあ俺は、そもそも柳美里嫌いだしなー。筑紫哲也は「文学はなんのためにあるのかという根元的な問題を突きつけている、と例によって筑紫的コメント。
    ▼運輸多目的衛星、
    打ち上げ延期に。最低一ヶ月、下手すると9月末までの打ち上げ期間に間に合わないこともあるという。あ〜、夏の種子島見学予定が〜。
    ▼日経ナショナルジオグラフィックが「地球を撮る」をテーマに写真コンテスト。応募作品募集中。
    TOKYOSTYLE Ver.2
    ▼asahi.comから。超伝導発電機の送電系統への接続に成功 実用化へ前進
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:1,451。1413部にて創刊号を早朝に配信。インチキ化学者こと橋本さん、リンクありがとうございます。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,768。


  • 99.06.21 くもり
  • ▼こないだ原稿で「宇宙ステーションはデブリをいくらかは回避できる」と書いたばっかだったのに、いきなりロシア製ロケット破片回避のための噴射に失敗しやがった。ニアミスですんだから良かったものの、距離8キロである。大丈夫か本当に。なんかよく分からないが、コンピュータが命令を間違いと認識した、ためらしい。
    ▼しばしばお世話になっている早稲田の
    河合さんからメールが来る。曰く、「脳の記憶領域にアクセスしている時の目の動きが気になる」と。
    どういうことかというと、僕らは記憶を探って何かを思い出そうとするとき、だいたい、どこか遠い目をするでしょ。これはいったい何を意味しているのだろうか、そのとき何事が起こっているのだろうか、ということです。
    「遠い目」というのは「輻輳角が遠点にある」という言い方をするのだが、さすがに立体映像の研究者らしい目のつけどころである。思わず遠い目をして考えてしまった。あれはなんなんだろ。
    記憶も探ってみたが、そのときいろんなレベルで何がどうなっているのか調べている人がいる、という話は聞いたことがない。河合さんも文献検索したが見つからなかったという。どなたか何かご存じでしょうか? また、その時はどんなことを起こっているとお考えでしょう? ご教授あるいはウェブ日記のネタにでもして頂ければ幸いです。
    ▼教育関連の不祥事が連日メディアを賑わせている。昔からあった事件が、ようやくいろいろと問題にされるようになりつつある、ということだろう。
    ところがこういう話題って、ネット上にいっぱいある教育関係のMLではほとんど話題にもならないんだよね。なんか面白い。と言ってはいかんのか。でも子供いないし作る予定もないしね。
    低用量経口避妊薬(ピル)の承認を「可」とする中央薬事審議会答申について
    平成11年版 通信白書
    干し首ページ
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  • 99.06.20 くもり
  • ▼アリジゴクを粉体工学の専門家と捉える『所さんの目がテン!』では、なんと直径10m深さ5mの穴、つまり巨大アリ地獄を作って実験。これは笑えた。
    ▼『知ってるつもり』は大藪春彦。あまり面白くなかった。
    ▼スティーブン・キング、
    車にはねられる
    ▼AIBOのメモリースティックについての考察がここに
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  • 99.06.19 雨
  • ▼あー。なんかストレスが溜まる。原稿もうまく進まないので、雨の中、弁当を買いに外に出る。弁当屋のラジオでdancing in the rainがかかっていて、ああ、ちょっと気の持ちようを変えなきゃなあ、と反省する。
    ▼で帰ってきて、気分転換を口実にエアチェックしていた『ミュージックステーション』見る。宇多田ヒカルはライヴの人なんだな、たぶん。
    そう、話は変わるのだが彼女が
    ウェブ日記で、日本語ってかっこよすぎるって話を書いていて、ほっほう、と僕は思ったのだが、こういう形で、絶大な人気を持つアーティストがたとえば「理科って面白いよね」とか言ったら、きっと理科好きがカリカリと増えるんだろうな。そんなに簡単なもんじゃないよって人もいるかもしれないけど、いやそんなことはない、子供がなんかの教科を好きになるか嫌いになるかなんて、ほんの小さなことから始まるんだから。
    ▼そのまま続けて、昨日のビデオの片づけ。『驚きももの木20世紀』は偏差値を作った男。桑田昭三という元・中学の理科教諭である。彼はもともと、受験失敗で悲しむ生徒たちを減らそうと思って、つまり生徒たちへの愛情から偏差値を考案したのだそうな。それまでは生徒指導を「勘」のみでやっていたのである。ところが例によって物事は両刃の刃だった、というわけである。鳩山さんまで番組で「偏差値が悪いわけじゃない」と言ってた。しかし、何が良くて何が悪いのか、いったいどうすれば予測できるのだろう。時代だけが決めてくれる、というのはあまりに悲しい。
    森下さんからRDC5000のMacintosh用USBドライバの存在を教えて頂く。どうもありがとうございます。
    ▼asahi.comも侵入されたそうである。
    ▼『どうぶつ奇想天外』で伊豆のシャボテン公園のチンパンジー・ハッチとダイゴの競争。ボールを持たせて走らせる。ハッチが前で、後ろのダイゴを気にしてしきりと振り向いて見やる。そうするとつられてダイゴまで誰もいないのに後ろを振り向く。番組ではリピート再生するだけで特に触れなかったが、これは重要な行動だ。
    『どうぶつ奇想天外』などで行われる実験は、かなりのものに元ネタがあるそうだ。つまり研究者が行った実験を元にしているのである。もし啓蒙書の類なら「○○(だいたい人名)の実験」と呼ばれる類のものであるらしい。ハードカバーに書かれていたら誰も読まないようなものでも、こういう形で見せれば、多くの人が興味を持ってみてくれる。
    あ、こんなこと日記に書かずに↓のメールマガジンに書けばさっさと創刊できるのかも。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:1,324。けっこうなペースで上昇しているようなきがしていたが<インタビュー・メール>のときの記録(要するにこの日記)を見ると、あっちのほうが遙かに急速なペースだったんだよなあ。やっぱり内容が明解なメルマガとそうじゃないメルマガの差だろう。なかなか面白い。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,660。


  • 99.06.18 雨
  • ▼しのつく雨が鬱陶しい。緑が生き返ったなんて愛でる心の余裕は最近ないなあ。
    ▼ちくしょう眠いよー、と思いながら東京駅へ。藤井千代美、奈央美さんという双子タレントさんと初めましてして、つくば宇宙センターへ。何も知らない普通の女の子(っていう年でもないよな、この娘たちも)が宇宙開発現場を探訪する、という『ワイアード』の<オトナの社会見学>パクリみたいな企画。あ、こんなこと言ったら怒られますね(^_^;)。それにパクリではありませんよ、念のため。
    ▼いざ着いてみたら担当の広報の方は一日日付を間違えているは、取材内容は全く伝わってないは(取材依頼状は提出されていたのに)、なんかもう無茶苦茶だったが、取りあえず普通の見学コースに毛が生えたくらいは見せてもらえたし、説明もうまかったし、双子のボケ具合もちょうど良かったのでまあいいか。好奇心旺盛でなんでも面白がってくれてたし、意外と鋭い質問もしてたしね。「でも最後までなぜ(有人)宇宙開発するのかってのが分からなかったなあ」なんて。
    ちなみにこれはウェブ上での企画なので、あとでリンクを張ります。その時はアクセスよろしく。怒る人もいるかもしれませんが、でもこれが「普通の人」の宇宙開発に対するイメージだということで。さて原稿書かないと。
    ▼でもなんかまたまたMacintoshが不安定。原因不明。気持ち悪い。
    ▼ASCII24から、
    産業用VR展始まる。忘れてた、そんなのもあったんだっけ。
    ▼溜まったメールを処理中。hotwiredから英国マクドナルドが遺伝子組み換え食材の使用を中止
    ▼久しぶりに逆リンク
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:1,286。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,600。


  • 99.06.17 曇りときどき小雨
  • ▼東京湾周辺を中心に、強い南西の風が吹く中、横浜に行く。ODP : Ocean Drilling Program(国際深海掘削計画)で活躍中のジョイデス・レゾリューション号の一般公開。ジョイデス・レゾリューション(全長143m、18,600トン)は、僕もいちおう地学科卒だし、会社員時代には平朝彦先生に何度かお世話になったりしていたりで、名前とサンプルとスライドだけは何度も見せられている。一般公開のことも結構前から知っていて、行こうかどうしようか面倒くさいような気もするなあ、と性根がダラダラな僕としては迷っていたのだが、デジカメのテスト+宇宙作家クラブの面々も大勢行く、とのことでお出かけに至ったのだった。やっぱ一度は現物を見とかないと、心許ないしね。
    ▼バスでスカイウォークに降りると、そこには笹本さんが。なんでも一度バイクで埠頭まで行ったのだが一般車両進入禁止ということで、ここまで戻ってきたそうな。で、一緒に送迎バスで大黒埠頭まで。ほどなく高さ60m以上のやぐらを備えたジョイデス・レゾリューション号が見えてくる。さすがに初めて見ると、ああこれがアレか、という気がしてくる。なおなんで大黒埠頭なのか、という理由もこの掘削櫓にある。水面上55mあるので「これはレインボーブリッジ、ベイブリッジより高い。したがって、晴海埠頭や横浜大桟橋のような湾奥の埠頭に接岸することができない(平朝彦、ジョイデス・レソリューションの日本寄稿によせて、ODPニュースレター)」ということなんだそうである。
    ▼受付の紙には野尻さんや野田司令の名前が既に並んでいて、ちょうど見学ツアーを待つ行列の先頭に。そこからちょっと遅れて庵野氏らの姿も。お、生庵野だ、と思ってしまった僕はやっぱミーハー。見学ツアーは15人ずつで行われていたのだが、列は結構長く、待っている間に写真をパシパシ適当に撮る。
    ▼さて、いよいよ見学。まず見せられたのはスラスター。深海掘削船は海底に穴を掘る船だが、適当に掘りまくっているわけではなく、ちゃんとGPSで場所を測っている。その位置を合わせ維持するためのスラスターである。ちなみにJR号には12のスクリューがついている。
    ジョイデス・レゾリューション号には30人の研究者、20人の技官、そして50名弱のクルーが乗り込んでいるそうである。一回の航海期間は2ヶ月。中では2交代制で、24時間作業が続行している。内部電力は船内にある5つの発電機がサポート。水は海水から、一日につき55トン蒸留する。だからシャワーも使い放題だそうである。一回の航海で一冊のクルーズレポート、いわゆる航海記録が残され、船内にはそのファイルの本棚があった。階段の壁にはこれまでの航海のシンボルマークが描かれ、歴史を語る。
    あ、スラスターのあとに当然やぐらを見せてもらい、ドリルを見せてもらい、ここでサンプルを縦割りにして、その下層で微化石から年代を同定、超伝導磁力計で古地磁気を測ったりもするんだよ、と教えられたような感じだったわけです。その辺は僕が書いててつまんないので省略。そう、ついでながら申し上げると全体的に薄目の一般公開でした。せっかくの機会なんだから、もうちょっとしっかり、いろいろと説明しても良かったんじゃないでしょうか。
    そのあと見せられたのがケムラボと呼ばれる化学実験室と、OD21という日本の深海掘削船計画深海地球ドリリング計画)の説明。なんでも船をつくるのに600億だそうだが、2,003年の完成・運用を目指しているとか。これは海洋リソスフェアをなんとマントルまで掘り抜くことも目標の一つという結構面白そうな話なんだけど、話を聞くとすれば誰がいいんでしょうか。いや、ボスは誰か、ということならすぐ分かるんでしょうし、広報に電話すれば誰か出てくるでしょうけど、そういうことではなくて…。是非教えて下さい>どなたか。
    ▼あとは面倒なので略。デジカメも当然バシバシ撮ったのだが、あれってファイル意外とでかいんだなあ。なんだか面倒なのでアップはやめ。どうしても見たいという人がいたら考えますが。でも曇天だったので、絵はだいぶ暗めだった。で、帰宅してから補正したりしていると、知らない間に時間が…。ああ、何やってんだ早く帰った意味がないじゃん。
    ▼しかし日本もけっこう大きな科学プロジェクトが進んでいるなあ。600億なんて安いという人もいるけど、やっぱ結構な金額だと思う。天文関連でも<すばる>の次の大型サブミリ波天文台計画というのがあるし。通産のヒューマノイドプロジェクトだって結構なカネでしょう。最近、こういう大型計画に興味が出てきた。やっぱ人間がいっぱい絡んでいるし、ボスもいれば兵隊もいて、さらには政治経済まで絡んでくるので、結構面白いのである。なんて話を松浦さんともしたのでした。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:1,175。来週には創刊しますから、もう少々お待ち下さい。最初はやっぱりホンダのロボットの話にするつもりですが、別に「裏話」はありません。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,557。


  • 99.06.16
  • ▼すげー蒸し暑い。湿度だけ梅雨で、気温は夏って感じ。
    ▼からあげ弁当食べながら『笑っていいとも』でバトントワラー世界チャンピオンの技に感動する。確かに凄いなあ。明日のゲストは柄本明か。そういやオレが生まれて初めてならんでションベンした芸能人は柄本氏だったような。
    ▼『サイエンス・トピックス』の収録。今回のゲストは理研の
    淺間一氏で話はロボカップ。
    ▼最近異様な人数が来ているんですけど(一日4,000ヒットくらいある)、なぜでしょう。どっかからリンクされたのかもしれないけど、アクセス解析ソフトの調子がよくないのでよく分からない。
    ▼知人が車の中でガス自殺している人を発見してしまい、大変だったそうな。
    ▼学費が払えなくて私学の中学高校を退学したり修学旅行を休んだりする生徒が増えているそうである。まあ人生いろんなことがある。
    ▼毎日新聞のトキウェブ資料館
    ▼ASCII24から。キヤノンと東芝が次世代大画面ディスプレー技術“SED”を共同開発
    無料パソコンはいまのところ興味なし。どなたかが「記事書け」って仕事にして下さったら別だけど。そういや最近新規市場を全く開拓してないなあ。プーとしては良くない傾向である。
    渡辺満里奈、恐るべし。
    ▼でもやっぱMIBOの方が凄いなあ。話には聞いていたが、思わず感嘆。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:1,096。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,555。Vol.57配信。


  • 99.06.15
  • ▼ガーッと寝る。暑い。戸を開けていたら蚊が入ってきた。蚊取マットを探すが、どこかにいってしまったみたいで見つからない。閉めてクーラーを入れる。
    ▼デジカメを色々試す。自分の部屋をとったり、顔をとったり。アップしようかとも思ったが、なんか怖い顔だったのでやめた。
    ▼日経サイエンスの書評用の本を検討しながら『ジャングルTV』。新コーナー?にお金持ちとビンボー君というのが。お金持ちのお嬢さんとビンボーな男がデートする、という企画である。これは結構笑えた。でも彼が出したシーチキン丼は贅沢だと思う。いや贅沢させてあげようと思ったのか。
    ▼僕がある程度知っている「お嬢さん」は一人だけである(結婚したのでもうお嬢さんとは呼べないか)。この人は、とにかく面白い人であった。日記でネタにしたらまた怒られるかもしれないが「ああ、あの人だな」と分かる人は本人に告げ口してくれて構いません(笑)。
    カップラーメンを食べたことがなく、門限は夕方の5時。もちろん家族と食事をともにするためである。ちなみに自宅前には毎日黒塗りが止まり、お父さんはもちろん地下鉄の乗り方なんて知らない。面白いエピソードは枚挙できないほど。たとえばこういう話があった。彼女が(当時話題だった)Jリーグのチケットが取って、同期の人たち数人で見に行くことになった。皆はたこ焼きをぶら下げて行ったんだそうだ。ところが取れた席というのはVIPルームで、そこにいたのは川口チェアマン。たこ焼きのにおいが部屋には立ちこめていたという。僕がこの人は違う世界にいるなあと思ったのは、旅行で飛行機を使うとなったら、そこの航空会社の株を買う、と言ったときのことだった。そうすると株主特典がいろいろつくから、というのだが、オレタチとはちょっと計算が違うような。こうして金持ちはどんどん金持ちになっていくのである。
    文化通信速報によると、北海道書店商業組合とかいうところがeS-Booksを批判する緊急動議を提出したそうである。一方でトーハンは書籍のネット販売を140万点に大幅拡大すると発表した。これは品物の引き取りは書店で行うものだそうな。
    ▼シャープがネット対応のオーブンレンジを開発
    ▼なんじゃこりゃな記事がhotwiredに。光速での宇宙旅行が可能に? これって昔、いろもの物理学者氏が紹介していたのに似ているような。曖昧な記憶だけど。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:1,016。おお、なんとインターネット・ウォッチがリリースを掲載してくれた! どうもありがとうございます>ご担当様。やっぱり流してみるもんだなあ。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,480。読者数減はまぐまぐ側の不着アドレス整理だった。しかしだいぶ減っちゃったなあ。


  • 99.06.14
  • ▼先日、某先生から紹介された大学4年生に会う。就職活動中で制作会社とかを目指していて、一度でも制作現場を知っている人間の話が聞きたいとのこと。数年勤めただけで会社をやめてしまった僕にそんなことを聞くのがそもそも間違いだと思うが、いちおういろいろと話をした。面接での話なども。
    他にもそういう人がひょっとするといるかもしれないので書いておくけど、「どんな番組が作りたいのか」と聞かれて何か言うんなら、できる限り具体的に言うことです。具体的にというのは具体的にはどういうことかというと(笑)、要するに頭の中で絵コンテを描いて、それを描写するということです。
    もうちょっと具体的に言うとこうです。人が立っている絵があるとする。それは室内か室外か。室外ならば空は晴れているか曇天か。背景はどんなところか。カメラは寄っているのか引いているのか。その人はどんな服を着ているのか。どんな表情をしているのか。どちらを、そして何を見ているのか。
    そんな感じのことをちゃんと頭の中で描いて、番組を構想することです。たとえばV構成なのかスタジオなのか、だいたい何時頃放送される番組で、どんな人が見る番組なのか。誰を主役に立てるのか。視点はどこに置くのか。何分くらいの尺なのか。そういうことを考えれば、番組は自ずから頭の中で始まると思います。
    というわけで、がんばれ就職活動生。別に就職しなくてもいいと思うけど。
    ▼デジカメ買った。結局、質実剛健ぽさを買って、リコーRDC-5000にした。ビックカメラのオヤジ(これがハズレだった可能性あり)が言うには、Macintoshの場合、接続キットを使ってUSBで繋いでも繋がらないということなので(これ本当かあ? 誰か真実を教えて!)、スマートカードリーダーも買った。USB対応の便利なところは、いちいち背面をごそごそしなくてもキーボードの余っている端子に突っ込めば、すぐ使えるところだ。
    ▼毎日見ている『人類、月に立つ』。今回と次回は2話連続。アポロ12号の話は傑作。いいなあ、ああいうノリ。また、このシリーズそのものの<ねらい>も語られていたしね。
    ▼インターネット・ウォッチにて紹介されていたURLを3つ。
    知の市場」システム実証実験NASAの月着陸30周年記念ページ福祉・介護の情報化フォーラム'99
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:948。プレスネットワークにリリースを流してみました。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,497。なんだなんだ、どっちも減っちゃったよ。何がまずかったのかな? それともまぐまぐでまた何かあっったのかなあ。


  • 99.06.13
  • ▼一般に類人猿は自己のイメージを持ち、ある程度、あくまである程度だが、他者の中に心や知識があることを理解しているように考えられている。だが、サルにはそれが出来ない。まして犬などにはできない。できないはずなのだが、できているように感じることがある、というのはイヌを飼ったことのある人ならみんな思ったことがあるだろう。あれはいったい何なのだろうか。社会性を持った、つまり群れをつくる動物は、群れをつくらない動物とはちょっと違うのかもしれない。
    という話は、こないだ金沢氏とした雑談の一つなのだが、これは実に不思議というか、ほとんど奇怪と言ってもいいことだと思う。この話はその手の本には必ず出ている話なので何をいまさらと思われてしまうかもしれないが、私にはどうもこの辺が理解できない。
    たとえばチンパンジーとの間では、ある種のルールが発生し、やりとりが可能になるのだという。だからチンパンジーとの間では、ある種の遊びのようなものが簡単に発生する。他の動物では考えられないことだという。しかし日常的な感覚として、イヌとある種の遊びが本当に成立しないのかというと、どうにも不思議な感じがする。確かに計測すると何も出てこないのかもしれないが、なにかがそこから抜け落ちていることはないのだろうか。イヌは本当に他個体の中に自己があることを知らないのだろうか。
    ▼ニッテレでやってた『ドクターキリコの真実』を見た。TVとしてはまあまあかなあ。彼のネットでのコミュニティー周辺の人たちの声をかなり生かした構成が僕好みだし、正解だったと思う。
    ▼ところで幼児または乳児虐待だが、あれには進化生物学的な意義というか理由が背景にあるんじゃないかということは、心ひそかにかなりの人が思っているんじゃないか。たぶん、昔からそうやって死んでいた赤ん坊の割合は、そんなに変わってないんじゃないか。データ取ってないから分からないけど。
    ▼なんかAIBO効果でいろんな人から「初めまして」メールが来る。恐るべしAIBO。嬉しいけど。
    あ、日記のほぼコピー&ペーストでもいいんならAIBOの話ものせようと思いますが、そんなんでも良いと思いますか>某氏へメールモード。
    ▼例によって横浜科学館のミラーボール衛星「スターシャイン」の
    日本上空通過予報
    ▼「スマートウェイ(知能道路)」なるものを2015年までに全国整備すると建設省が発表。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:860。野尻さん、ありがとうございます。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,505。


  • 99.06.12
  • ▼リブロとジュンク堂に行って、紙袋2杯分くらい本を買ってくる。書評原稿は、これできっと何とかなるはず。しかしなあ、もっと面白い本をきりきり出せや>出版社。
    ▼永沢光雄『おんなのこ AV女優2』も買った。大ヒットとなった『
    AV女優』が文庫落ち(なぜか文春文庫)したのとタイミングを合わせての刊行だ。『AV女優』が売れたのを受け、各社から似たような内容の本がいっぱい出た。僕も何冊か読んだが、逆に『AV女優』の良さ、つまりインタビュアーとして、永沢光雄氏が如何に卓越した人であるかを感じてしまった。他のライターの手になる本はだいたいライターの思いこみが激しすぎたり、どんなにとぼけたふりをしていても視線がいやらしかったりする。いやらしいというのは単にスケベだとかそういうことではなく、なんか卑しいのだ。だが、彼の文章は違うのである。むろん、聞き出している内容も違う。女の子たちの語るエピソードは、どれもかなりのインパクトを持っている。だが、絶対にそれだけではないのである。文章が持つ、深さというか間合いというか、インタビュー対象との距離感が、他の本とは根本的に違うのだ。別に飾り立てた文章ではない。さりげない文章だ。だが、書けそうでいて、絶対に書けない文なのである。どうやったらこんな感じになるんだろう、と不思議でたまらない。
    実際の永沢氏はボソボソしゃべる普通のオッサンらしいのだが、とにかく彼のインタビューアーとしての才能は、まさに希有のものだと思う。少なくとも僕は、彼のような文章の書き手を知らない。もし未読の人がいたら、文庫にも落ちたことだし『AV女優』を読んでもらいたいと思う。
    ▼でも取りあえずは課題処理。映画原作でもある『54 ラストパーティ』アーティストハウスと、小池真理子『冬の伽藍』講談社を読む。TVでCMやっている映画の原作を読むのはなんだかなあ、という気がする。映画見たほうが良いんじゃないか。『冬の伽藍』は『恋』と同じ様な感じだが、よりストレートな恋愛小説。
    ▼デジカメについてこの辺で探る。一度探り始めたらはまってしまうのがオタクの悲しいところだ。
    たまたま所有していた月刊ASCII(AIBOが出ていた奴)にもデジカメの特集が出ていた。そこから候補を、取りあえずエプソンのCP-800とリコーのRDC-5000に絞る。この二つはUSBの口を持っているらしいので。でもフジフィルムのFinePix2700も捨てがたい画質を持っている。コレの場合、イメージメモリーカードリーダーSM-R1なるものを買わなければいけないようだ。でもこれを買えば繋がるのか? だったらまあいいけど。使い勝手だけ見るとエプソンの奴がベターらしいのだが、色が気に入らない。特にサンプルを見ると、あまりに違う。とにかく、この3つのうちのどれかだな。
    この3機種のうちどれかを実際に使っている人がいたら、使用感を教えて下さい。
    ▼ドクター・マッコイことデフォレスト・ケリー亡くなる。享年79。
    第1回学校図書館メディア大賞にアスキーの『マルチメディア昆虫図鑑 改訂版』
    ▼霊長研の茂原信生教授らが、昨年11月にミャンマーで発掘していたサル化石(約4000万年前のものだそうな)は真猿類であることが分かったそうである。これは、真猿類がアジア起源であるという説を強力にサポートする、らしい。
    毎日新聞HPクラッキングされる。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:728。む。ここまで増えてくると、そろそろ何でもいいから配信しないとまずいかも。やっぱ来週創刊か。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,457。


  • 99.06.11
  • ▼日本の実験棟打ち上げは、2002年以降にずれこむことになったらしい。国際宇宙ステーション組立スケジュール
    ▼『プレミア』に出ていた『パラサイトイヴ』がアメリカで映画化される、という噂はウソだそうである。
    ▼ところでデジカメを買わなければいけなくなった。新G3に手軽に取り込めるデジカメで、何かいいのないですか? デジカメに全く興味なかったから、全然しらんのです。誰か教えて下さい。予算は10万以下。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:506。リロードするたびに数字が上がっていくのはやっぱり気持ちいい。みなさんのリンク紹介に加え、signatureにこのメルマガのことを付け加え、トップからリンクを張ったせいか。いや、本当はウィークリーまぐまぐで紹介されたからでしょうね。榎木さん溝口さん、リンクどうもです。
    ▼そっか裏話か。確かにそういうのもやりたいですけどね(でもゴシップはやらないから安心して下され>一部の人々。やばすぎるもんね。でもそういう一面こそ「人間くさい」といえば人間くさいんだよなあ、きっと。後世のためには何らかの形で残しておいたほうがいいんだろうけどね)。たとえば「この馬鹿」なんて表現は企業名で出しているメルマガじゃ書けないんだけど、個人名なら言えるってのもあるなあ。あ、こんなこというと勘違いされるかもしれないけど、<インタビュー・メイル>での取材相手には、そんなこと思ったことは一度もないです。これ本当。言いたいのはそういうことじゃなくって、なんていうのかなあ、まあ日々の漠然とした感情を、ある程度強い言葉でちゃんと言いたい、というかなんというか。でもだいたい直接のトリガーもあるんだよね。そういや今日もあったなあ。ほんとはああいうのは「あんたバカ?」って一言で切って捨てちまったほうが良いんだろうね。
    ▼どうでもいいけど、どうでもいいようなこと、仕事じゃないことを考えるのは楽しいなあ。
    知恵市場
    ISIZE BOOKで変な企画が行われている。「SF作品(小説・マンガ) 「あの作品の時代設定は正しかった!おかしい?」投稿 募集!」だそうである。
    ▼もう一つの「すばる」ページとなるか? 設計から望遠鏡製造・ドーム建設までを受注した、三菱電機の「すばる」ホームページ。まだnot found。12日に開設、だそうな。
    ▼hotwiredから。移植用臓器培養への足掛かり発見
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,412。


  • 99.06.10
  • ▼ちらっとリブロによって何冊か購入した後、吉祥寺に。サルな方(他になんて言えばいいのかなあ。あ、研究者って言えばいいのか素直に)、金沢創氏のご自宅へ伺う。途中で場所を居酒屋に移したが、時計を見ると午後11時。午後2時からだから、延々9時間以上も二人でだべっていたことになる。しまったなあ、やっぱりテレコを持っていきゃ良かったよ。どうもおじゃましました。話題はいろいろ。金沢さんの新著の話とか、最近の仕事の話はもちろん、意識の話やらチンパンジー話やらは当然。下ネタ、というか業界裏話なども伺いました。
    ▼プレステ2、今年9月にお目見え。すげーマジかよ、と思ったら販売はやっぱまだ先なのか。なあんだ。
    ▼AIBOに関するコミュニティー・サイトを二つ紹介。
    AIBO KENNELAIBO TOWN。この二つの今後は面白そうだ。AIBOのデザイナーが空山基氏、というのは聞いて納得、聞けばよかった。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:106。ひらやまさん、リンクありがとうございます。リウイチさん、体型の話は余計です(笑)。あと、ソニー犬の話はもう飽きた、というのはウソですが、メルマガでやるかどうかは不明っす。彦坂さんもどうもです。ロケット打ち上げ、今年の8/5は種子島に行くことになりそうな僕。
    ▼さて、<まぐまぐ>での許可も下りたので、本格的に宣伝を始めるぞ。その前に内容だよ内容。
    でもこの2,3日に思ったのだが、要するに普通の雑誌記事体裁にすると落とされちゃうような話を書けば、それで良いんじゃないか、っていう気もしてきてたりして。でもそれだけじゃなあ。ともあれ、まあ徐々にいろいろとやっていこうと思ってます。
    ▼あとは「思考の暴走」あるいは「妄想」の類かなあ。今日、金沢さんと二人ではなしてた内容なんかは、結構ネタの宝庫だったような気もする。突っ込みどころもいっぱいあるだろうし、そのくらいのほうが楽しいでしょう、きっと。そういうのって、やっぱ企業の名前ではできないもんね〜。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,335。


  • 99.06.09
  • ▼昨日の日記について。「ガンダム本」ではなく「ブレンパワード本」である、と訂正依頼メールが。
    ▼もう一つ、AIBOの件で訂正。間違いがありました。日記の中で「歩行はスタスタになるとは言っても動歩行ではないので走りはしません」と書きましたが、これはウソです。スタスタ歩くのは「動歩行」を用いている、とのこと。「静歩行、動歩行、トロット歩行を成長に応じて使い分けています」とのことです。ご訂正、ありがとうございます。
    しかし。うーむ、ますますどんな動きが出てくるのか楽しみだなあ。
    ▼文部省が、多様な学習機会を与える場として塾を認める。まあ認めてもいいんだけどさ。
    でもね、塾が重要な役割をっていうけど、それは要するに学校の質がどんどん低下している、ってことでしょ。昔は塾なんか行かなくたって、みんなちゃんと(か、どうかは分からないにしても)勉強してたし、学校もちゃんと教えてくれてたわけだから。教える内容はどんどん減ってるんだしさ。
    ▼hotwiredから二つ。
    村上龍 ロング・インタビュー山本直樹 《マンガ家》インタビュー。もう一つ。体内埋め込み型インシュリンポンプ
    ▼坂本龍一のピアノソナタが売れているそうだが、あれはリゲインEB錠のCM音楽である。リゲインと言えば一昔前は「24時間戦えますか」だったのに、いまや「この曲をすべての疲れている人へ」になってしまった。商品の売り方の差に、時代の流れを感じる。
    ▼『ここがヘンだよ日本人』は「と」な人たちがゾロゾロと。いやー、久しぶりにバードウォッチングさせて頂きました。やっぱ本物はトビ方が違うなあ(笑)。
    ▼最近、色んな本をつまみ食いしているせいで、全く読了できない。いやはや。でもあんまり面白い本がないなあ。そろそろ各誌の書評原稿を書かないといけないのだが、面白い奴は別の人にとられていたり。
    ▼【ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:62。のださん松元さん中澤さん、(他にもいらっしゃるんだろうけど)リンク紹介ありがとうございます。でも内容は本当に未定なんですよ。何かやろうと思った時に、他人に断るのはやだなあ、というだけで。
    内容、どうしようかな。エッセイじゃあ面白くないと思うんだよなあ。そういうこともあるだろうけど。あ、こんなこと考えてたらメルマガなんか出せないな。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,297。Vol.56配信。


  • 99.06.08
  • ▼久しぶりにガーッと寝て、プレステの電源を入れる。やっぱりラスボスに勝てません>オメガブースト。ああ、本読まなきゃ。
    ▼味をしめられたらしく、またウソガンダム記事の依頼が。ありがたいことである。例によってガンダムな本でお忙しい方にご協力頂き、取りあえず適当に書く。諸元が分からないけど、諸元にもとづくと、夢も希望もなくなりそうな気がするし、まあこの程度のほうがいいか。
    ▼【
    ポピュラー・サイエンス・ノード】本日現在購読申込者数:28。さすがにあんまり増えない。「内容未定」じゃ当然か。まだ「まぐまぐ」への登録申請中だから日記以外で宣伝してないし。でもAIBOネタのせいか、この日記にはむちゃくちゃ訪問者が来ているんだけど。
    ああ、そうか、こういうのを配信します、と言えばいいのかな? じゃあ、そのうちホンダP3の取材記録もちゃんとまとめて配信します、と約束しましょうか。日記に書いてない話もいっぱいあるので。これで如何でしょう。もたもたしていると某科学まんがに追い抜かれちゃうし(笑)、P4も発表されるかもしれないしね。
    でもまあ、このメールニュースは読者数はどうでもいい、とは言わないけど、とにかく気楽にやりたいと思ってる。配信したいときに配信したい内容を配信する、と。だから編集もそのときどきで違うと思う。結局「独断と偏見」ですね。
    ▼eS-Booksの話。僕の目には、これで既存のネット書店を利用するメリットはほとんどなくなったと見えたのだが、そんなことない、とは某ネット書店店主の声。流通とかで,まだまだ差別化はできるという。そうかなあ。それは逆に、一般大衆の価格への意識をなめてるんじゃないかと思うのだが。企画力がどれだけ続くかだ、という意見には賛成だけど。
    ▼AIBOの原稿はやっぱりだいぶ書き直されてしまったので、署名を外してもらった。別にこだわりとかではなくって、単に自分の文章じゃないっていう感じ、どこか気持ち悪い感じがするから。柔らかく、っていうならそう言ってくれればこっちでリライトしたのに。
    「MindStorms」の自作ロボットによる「障害物競争」コンテスト結果
    ▼ネットでは買収が相次いでいる。
    国有財産
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,251。


  • 99.06.07 曇りときどき雨
  • ▼取りあえずインタビュー起こしを終える。あーあ。ちょっと気が重いなあ。
    ▼もちろんNHK BS2で放送された『人類、月に立つ』を見る。トム・ハンクスが監督プロデュースしたアポロ計画を描いたTVドラマシリーズ。いいなあ、アメリカはこういうドラマが作れて。
    なお今後の放送日程は以下の通り。
     6/7(月)〜10(木) 10:40-1140
     6/11(金)〜12(土) 10:45-11:45
     6/14(月)〜16(水) 8:00-9:55
    ▼新しくメールマガジンを一つ立ち上げるつもり。内容未定なんだけど、取りあえず箱だけ作っちゃいました。メルマガ名は『ポピュラー・サイエンス・ノード』。
    ここで登録して頂けると幸いです。また、ご意見やご提案もお待ちしています。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,200。


  • 99.06.06
  • ▼昨日に続いて『村上龍対談集』を読み、やっぱり課題図書な『虐待』岩波書店を読了。思うところはいろいろあるのだが略。
    ウェブ日記者な人たちにうけそうなところを一カ所だけ抜く。坂本龍一×村上龍の対談。
    坂本 情報というのは記号の集まりではなくて、意味に変換されるときに初めて情報となるわけだから、変換率という意味では言葉というのはものすごく高いわけでしょ。画像なんていうのは変換率が小さい、象徴度が弱いんだよ。情報量の多い方から言うと、テキスト、音、画像になるわけね。音も象徴度は結構高い。映画の話をすると、恒にあるのは、映像というのは、イマジネテイティブじゃないじゃない。それはイメージそのものだから、イマジネーションを喚起する力はない。で、音にはある。言葉にはものすごくあるよね。
    村上 その力がないと言葉にはならないからね。
    坂本 ものすごく少ないビット数で、ものすごいイマジネーションを起こさせるという意味では、その力はおそろしいほどあって、こういうネット環境のなかで、その力はますます強まっていくよね。言葉だけあればいいということになっちゃう。ヴァーチャルというのは多分、そっちに行くんだと思う。
    画像をやっている写真や絵の人は大いに反論があるだろうけど。
    ▼『アルマゲドン』クライマックスシーン、ヨーロッパでは大爆笑が起きたと『サンデージャングル』の<泣ける映画特集>でやっていた。ほら見ろ、あそこは笑うとこなんだよ。
    ▼最近、肝心のレビューページがおざなりなのは少々忙しいのもあるんだけど、読んでいて、いま一つ盛り上がらない本ばっかだからです。と言い訳。
    早川書房ホームページ
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,141。


  • 99.06.05
  • ▼AIBOの話続き。
    雑誌とかからは落ちてしまうだろう話を続ける。スタスタ歩くということになると心配になってくるのがモーターの耐久性だが、これに関しては「大丈夫です」とのこと。かなり過酷なテストを行ったそうだ。なお最初は市販のものを使っていろいろテストしたのだが結局耐久性に難あり、ということで新規に作ったとのこと。また足が一本動きません、といった問題が発生した場合はAIBOごと送ってもらう形になるそうだが、そのときはちゃんと梱包材入りの段ボールを送ってくれるそうである。
    バッテリの寿命問題についても聞いてみた(例によって独自の形状をしていたので)。すると、あれはビデオカメラのバッテリを縦に並べたもので、外枠だけあればいいから大丈夫、とのこと。また最初からバッテリは2本付属してくるそうだ。安心せよ、ということらしい。
    電源が落ちた場合や何かの事故で「初期化」されることはないのかと聞いたところ、これまた大丈夫とのこと。そりゃそうだよね、子供泣いちゃうよ、一度育てたロボットがいきなり子犬に戻っちゃったら。でも逆に「初期化してくれ」と言われても、それはできないそうである。だから試しに悪い子にしてみよう、なんてことはしないほうが良いようだ。
    将来のビジョンなどについては今回はあまり聞かなかったのだが、当然誰もが考えるのが画像認識・音声認識による飼い主の見分けや、自分で充電台に上ってくれるようにならないのか(今はできない)といった問題に関しては、今後の検討課題とのこと。また(これはかなり将来の話だろうが)「交配」も考えているそうだ(方法は分かりますよね)。
    そうそう、プレミアについては、話をしてくれた大槻室長に関しては、これまた予想していなかったらしい。プレミアがつくとすれば、20年後、ロボットペットがマーケットにあふれるようになった頃のことだろう、そんなふうに考えていたそうだ。
    ペットとして彼がどうなの、可愛いの、っていうのは人それぞれじゃないだろうか、と思うので、なんとも言えない。僕自身の主観ではどうなのか、というのも何とも言えない、という気がする。ソニーが言う「成長」というのが今のところ全く見当がつかないからだ。とにかく多種多様な個性化を見せるだろう、ということに関しては、開発側はかなりの自信を持っているらしかったが…。
    取りあえずの使い方として、たとえば目覚まし時計にはできないのか(つまり普通の時計機能は内臓されてないのか)と聞いてみたが、そういう機能はない、とのこと。そのくらいつけても良かったのに、と思うのだが。AIBOはしばらくほっておくとクロックを落として節電モードに入る。我々が取材に訪れたときもお座りをしてじっとしていた。なお胸のボタンで強制停止するポーズモードとは別物である(たとえば関節に髪の毛が巻き込まれたときなどに使う)。バッテリが足らなくなると動きがにぶくなり、眠そうにする。さらに胸のLEDが点滅し、動作停止に入る(スリープから起こしてもらって、取材終了時にここまで見られたのは幸い)。
    結構覚えてるな。テープを聴き直す必要はないかも。他にも起こさないといけないテープがあるし。なおこの取材記事は今月末に出る『ファミ通64+』の<21世紀のおもちゃ>に掲載されます。記事はたぶんごくごく普通のものに落ち着いちゃいますが、ウェブ日記にも書いていいと許可をくれ、なおかつ密かに内容を変えていこうとしている『ファミ通64+』編集部の方々のために買い支えてくれると1ライターとしても嬉しいです(笑)。
    ▼課題図書な村上龍の対談集を半分くらい読む。最近、活字を追うぺースが鈍っている。困ったものだ。読める量が減るということもあるけど、僕の場合,時間がかかっちゃった本は内容が頭に残ってないことが多いのだ。要するに集中できてない、ということになる。全く困ったものだ。
    ▼eS-Booksの話があちこちで波紋をよんでいる。
    ▼【
    ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,122。


  • 99.06.04
  • ▼五反田のモスバーガーでアスキーのTさんと待ち合わせ、AIBOの取材でソニーに行く。
    OPEN-Rの取材は二度目。Tさんからは前回話を伺った開発者の方を指名していたらしいのだが、話が全く通じておらず、マーケティング系の人で良いですか、と言われる。だが結局、一通り話をしたところで開発グループの大槻氏を呼んで頂く。だって開発室の真正面の部屋だったのも良かったのだろうか。
    1日の日記のリンク先でインタビューされている方だが、ご本人は技術一本槍でやってきた+天然系のいい人、って感じの人だった。家に持ち帰って作業するときなど、反響の多さを「予想していなかった」というのは、大槻氏に限ってはどうも本当みたいだった。思わず笑ったのが、開発者自ら1日午前9時には一生懸命予約したという話。なぜ開発者までが(笑)。一台くらい買ってやれよ>ソニー。実際あの日ソニーでは普段9時には会社にいない人たちまでもが出勤し、せっせとウェブで予約していたという。ソフトに関しては7月初旬〜中旬の出荷を目指してギリギリまで開発を続けるそうだ。
    さて、AIBOの学習・成長過程だが。あれは人工無脳的なものなのか、それともそれ以上のものなのかということももちろん聞いたのだが、取りあえずそれはおいといて動作について。いま各マスコミで披露されているよりも、もっともっと、「スタスタと」歩くようになるそうである。逆に最初は「壊れているんじゃないか、と言われると思います」というほどぎこちない動きしかしないそうで、「成犬」になるには3ヶ月くらいかかるそうだ。出荷が7月初旬だから、つまり10月くらいには、いまマスコミで知られているよりも遙かに多様な、なおかつスムーズな動きを見せてくれることになるわけで、意外というかさすがというか、したたかな戦略があったのだなあ。あ、ついでに言っておくといま露出している奴は学習機能を切ってある奴なので、全く成長していないのです。また、その動きも、かなり多種多様なものが出てくるだろう、という話でした。こちらが予想しているよりもずっと多様だろうと(ロードテストの結果の自信があるらしい)。どちらにせよ、出荷後あちこちで始まるだろう飼育日誌が楽しみ。
    なお持ったり転がしたりどついたりなぜたり、話を聞きながら色々試してみました。横倒しになっても起きあがるのは結構すごいなあ、と感動。ちなみに尻餅状態からもちゃんと四つ足に戻ります。この辺はSSAというか、ジャイロの傾きに応じて特定の行動をしているだけ。要するに彼は自分の身体イメージは持ってない。なおコンプライアンス制御みたいな力の制御はしないので、たとえば手を握ってブンブンと握手する(AIBOの手を動かす)なんてことはできません。だからAIBOがバタバタと手足を動かす感じは結構力が強くて、ゾイドみたいです。歩行はスタスタになるとは言っても動歩行ではないので走りはしません(これは間違いであることが判明しました。こちら参照)。ざくっと言えば、非常に「固い」技術を集めて作った、という感じ。いまある技術でもこれだけできるということなんでしょう。ともあれ実際にプロダクトとして売り出すというのは大したものです。
    その他いろいろ聞きましたが、まだテープを聴き直していないので。大槻氏は、できればシングルできっちりインタビューしたいような感じの人でした。僕が分解できるんですか、と聞いて尻尾のほうをいじろうとしたときの「可哀想だから」やめて下さい、と仰った口調は忘れられません(笑)。おそらく記事には全く反映しないので、その辺非常に残念。
    「AIBO」米国では即日完売せず。なおこの話も聞きましたが、「そんなことないですよ。日本は異常だと思います」ということでした。
    ▼取材後、「締め切りはずっと先なんでしょ」と聞いたら、「いや、来週頭で」と言われてしまう。2000字だから、まあいいけど。だいたいのことを書いていくだけで埋まっちゃうし。ウェブに書いてもいいですか、と聞いたら別にいいよ、ということなので取りあえずこんな感じで。
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,070。


  • 99.06.03 曇り
  • ▼プリクラ感覚でネイルアートが楽しめる機械が出たという。指を突っ込んで絵柄を選ぶと絵が爪にプリントされるという、何とも昔の未来マンガに出てきそうな代物だ。一回300円。こういう記事を見てへーと思うのは、きっとオヤジ化の証拠なんだろうな。
    ▼以前の勤務先の関係者の人が結婚したんで、その結婚式に出ないか、というお誘いの電話をちょうだいする。でも僕、そういうの好きじゃないんです、ということでお断りする。弟の結婚式に出てつらつら思ったのだが、あんなにあほくさいイベントはない、って気がする。ああいうのが好き、って人の気持ちも理解できないわけじゃないけど。
    ▼出版社の倒産が続く一方、「
    イー・ショッピング・ブックス(eS-Books)」なるものができるそうだ。ソフトバンクのリリースヤフーのリリース
    ▼【ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:15,022!


  • 99.06.02
  • ▼大岡山、東工大へ。井田茂氏にインタビュー、というかなんというか(保身のために自粛(笑)。まあ、配信する原稿についてはあまり心配していないんだけど。
    さくさくテープ起こしすべきなのだが、眠いので寝る。
    ▼ところでAIBOですが、人工知能な人たちからはどんな風に見えるんでしょうか。
    ▼【
    ネットサイエンス・インタビュー・メール】本日現在購読申込者数:14,984。Vol.55配信。


  • 99.06.01
  • ▼早朝、むちゃくちゃ時間をかけてThe Origin of the Moonのムービーをダウンロード。何度も失敗していたので諦めていたのだけど、ようやく成功。
    AIBOは発売後20分で。購入者は9割が男性、半数が30代。新しいモノなら買わずにいられない某氏も購入にトライしたそうだが、やっぱりダメだったそうな。ダイアルアップな回線弱者は最初から敗色濃厚だったので仕方ないでしょう。
    なおこのaibo、TVによれば既にプレミアがついているとか。tvで紹介されていた数字は120万円でした。
    ▼僕? 僕は寝てました(笑)。で、AIBO取材の日程が決まった、という電話でようやく起床したような次第。
    ▼そして事件が起こる。どうも二階の住人の水音が激しいなあ、と思っていたら、なんと台所の天井、しかも電灯用コンセントからダーッと水漏れ。コンセントから水漏れはどう考えてもやばすぎるでしょう。慌ててその下の本が詰まった段ボールをどけ、ゲロゲロ(ああ、懐かしい)、と管理会社に電話その他。取りあえず応急処置をしてもらう。
    ▼最近読書ペースがガクッと落ちたせいでずれこんでしまったが、ようやく響堂新『血ダルマ熱』新潮社を読了。『紫の悪魔』がイマイチという評判を聞いていたので期待してなかったせいか、逆に意外と面白かったですよ、僕は。バイオホラーっぽく始まりミステリーでまとめる、というのがこの人の芸風なのでしょうか。
    ところでこれを読んでいて、SFとの違いがなんとなく分かった。多分このイントロで始まった物語をどう展開させるのかで、ホラー、SF、ミステリの違いが明らかになるような気がしたのだ。面倒くさいからSFの場合についてのみ書く。もし小松左京だったら、このイントロのあと、社会、そして人類全体がどう行動するかということを描いただろう(過去形)。そここそが彼の作品を「SF」にしていたところだったように思う。科学的だからSF、っていうわけじゃない、ということだ。言葉足らずだけど以上。
    ▼高次脳機能障害者って50万人もいるっていうのは本当の数字なのなのか。
    ▼ascii24から。【INTERVIEW】明日インターネット受付開始! ソニーの世界初ペットロボット“AIBO”−−「予想以上の反響にびっくりしています」開発担当大槻氏。あまり面白くないインタビューだな。
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